REPORT 016
2021.04
ワクチンによる副作用死を
隠ぺいした実例
新型コロナワクチンによる2人目の死亡者がでてしまいました。
3月19日にファイザーワクチン(1回目)を接種された、26歳(医療関係者)の女性が23日(接種後4日目)の「夜勤」に出勤せず、自宅で死亡していたところを発見されたものです(夜勤とあるので、おそらくナース)。
直接の死因は「脳出血」(つまり脳組織内への出血)と、脳をつつむ膜と脳組織のあいだのスペースに血がたまる「くも膜下出血」の複合とみられています(解剖がなされていないので「推定」)。
この推定が正しくても、出血が「脳組織内」と「くも膜下」の2か所で生じたわけではないと思います。まず脳組織内への出血が生じ、そのため組織内で血腫が増大していき、その圧力で脳組織が破れ、たまっていた血液が「くも膜下」に流入したと考えられます(逆は考えにくい)。つまりこのケースの死亡原因は「脳出血」だと思います。
本邦での第1例目の死亡も「くも膜下出血」でした。61歳の女性で、ファイザーワクチンの第1回目接種をうけた3日後、午後の出勤予定なのに出勤しないので調べたら自宅で死亡していたものです。この方も(午後出勤予定だったとあるので)おそらくナースでしょう。
このケースについては当初、脳動脈瘤が存在し、それが破れて出血した可能性が指摘されていました。そのため僕も脳動脈瘤が存在した場合の、ワクチン副作用の可能性の程度を論じました(重要医療レポート⑬)。
その後、厚労省の発表(後述)によって、脳動脈瘤は発見されていないことが分かりました。そうなると、第2例目の26歳の女性と同じく、まず脳出血が生じて、それがくも膜下に流入した可能性もでてきます。ただし脳動脈瘤が破裂した可能性も残るし、副作用死に関する結論は変わらないので、重要医療レポート⑬の記載は修整せずにおきます。
この2事例は、素直にみれば「ワクチンの副作用死」です。特に2例目は、激務である夜勤をこなす元気な20代の女性。ワクチンを打っても大丈夫と判定されて打ったのに、わずか4日目に脳出血で急死した。この年齢での脳内出血は極めて珍しいので、ワクチン副作用で亡くなったと診断して99.9%間違いないと思います。
61歳のケースも、99%かそれ以上の確率で副作用死でしょう。
ところが厚労省が招集した、専門家らによる「審議会」(検討会)では、どちらのケースも「ワクチン接種と事象発現との因果関係の評価ができない」と判定されてしまいました。
https://www.mhlw.go.jp/content/10906000/000759516.pdf
そうなると今後も「評価ができない」まま推移し、実社会では「因果関係不明」と扱われ、そのうちには「因果関係がなかった」「副作用死ではない」と受け取られて、事件は風化していきます。
米国でも、ファイザーワクチンを打ったあと、脳出血によって死亡したケースがあります。僕の本『こわいほどよくわかる新型コロナとワクチンのひみつ』(ビジネス社)で解説していますが、これら2事例の参考になるので、以下に本文を転載します。
事例3:元気で健康だった、米国フロリダの産婦人科医グレゴリー・ミカエル医師(56)は、昨年12月18日に「ファイザーワクチン」を打ちました(1回目)。
すると間もなく、手足の皮膚に紫色の斑点が生じ、接種3日後には「血小板減少性紫斑病」と診断され、緊急入院。
これは「自己免疫疾患」の一種で、免疫システムが(血を固めるのが役目の)「血小板」を攻撃し、その数が減って、からだのあちこちに出血しやすくなる病気です。
ミカエル医師の血小板数はほぼゼロとなり、全米の専門家たちが知恵をしぼりました。しかし血小板は増えず、ワクチン接種から16日後に(血小板減少でよく見られる)脳出血が生じて急死したのです。
ファイザーは、「彼が死亡したこととワクチンの間に直接的な関係があるとは信じていない」と(US Sun Jan 8 2021)。
●副作用死だとする証拠がないから「安全だ」
どのケースも、製薬会社や専門家は「因果関係」を否定しています。182ページで解説するように、ワクチン後の急死例は(お天道さまからみて)原因がワクチンであった場合でも、解剖時に(ワクチンで死んだという)「所見」ないし「痕跡」が見られないため、因果関係を否定しても、間違いだとは言い切れない一面があります。
それで製薬会社や専門家は「どうせ証明はできないはずだ」と高をくくって、「ワクチンとは関係がない」、「安全だ」と強気の態度にでるのでしょう。
しかしミカエル医師のケースで因果関係を否定するのは間違いです。これは明らかに「副作用死」です。理由は、①血小板減少がワクチン接種の直後に生じている、②血小板減少は免疫システムの活性化によって生じる「自己免疫疾患」である、③血小板減少は(インフルエンザや肺炎球菌など)他種のワクチンでも「重大な副作用」に認定されていることなどがあります。
このケースで因果関係を否定すると、およそ世の中には(他種ワクチンを含め)副作用で亡くなったケースは存在しないことになるでしょう。製薬会社や専門家が因果関係を否定するのは、政治的経済的な思惑があるからと考えられます。
日本でも、日本脳炎ワクチンを接種して10分後に急死した男児ケースが、厚労省傘下の(専門家からなる)審議会で因果関係を否定されています(重要医療レポート⑬)。そこから推して、日本で新型コロナワクチンによる副作用死が生じても、因果関係を認められるケースは皆無となることでしょう。(事例3 転載終わり)
ここで分析した2事例は、僕が拙著で予言したとおりの展開になっています。今後も、ワクチンとの因果関係が認められる死亡ケースは皆無でしょう。2点追加指摘します。
第1に、日本の2事例で出血が生じた原因は、ミカエル医師と同じく「血小板減少性紫斑病」であった可能性があります。厚労省の発表のどこを読んでも、血小板が減っていたかどうかや紫斑病の存否が不明なのは、逆に、この可能性の重要性・真実性を浮かび上がらせます。
第2には、ミカエル医師のケースを副作用死ではないとしてしまうと、ワクチン副作用死というものは存在しなくなる。現に米国では、ワクチン接種後の死亡数が100人を超えた段階でも、副作用死は1件もないとされています。これはミカエル医師のケースをも、公的機関が因果関係を認めていない証拠になるのです。
なお本HPには、以下のようなレポートもありますので、参考にしてください。
レポートの目次:①~⑪はコロナ以外の事項についてのレポート
レポート⑫:新型コロナ治療薬は信用できるか
レポート⑬:ワクチン副作用(死)の判断方法
レポート⑭:インフルエンザも「ただの風邪」
レポート⑮:新型コロナワクチンの副作用
レポート⑰:ワクチン後に死亡した6人の本当の死因